ジャンプ連載のレジェンド的漫画作品『HUNTER×HUNTER』のキメラアント編に登場し、作品内でも重要な伏線になっていたりと話題になっていた架空のボードゲーム「軍儀(ぐんぎ)」が、2022年2月14日、商品化されることが決定しました!
『HUNTER×HUNTER』の架空の盤上競技『軍儀(ぐんぎ)』が驚きの商品化。
本日より予約開始。作品内の描写をもとに駒や盤、ルールを完全再現#ハンターハンター
https://t.co/XAJ8A2UbzV pic.twitter.com/j2pgTZMI8N— ファミ通.com (@famitsu) February 14, 2022
そして、その後すぐにNHK杯将棋・囲碁トーナメントの評価値AIなどを研究開発されている Yu Yamaguchi / 山口 祐(@ymg_aq) さんにより禁断といえる「先手必勝」の方法が見つかってしまいました。
今度発売されるというHUNTER × HUNTERの軍儀のボードゲーム、公開されているルールを検討したところ、おそらく9手で先手必勝ですね…。
☗9-9-1帥(済)☖5-3-1帥(配置完了)/ ☗5-5-1大新☖5-4-1大新☗5-4-2大☖4-2-1帥☗4-3-1中新☖4-1-1帥☗5-2-1槍新☖3-1-1帥☗3-3-1槍新 まで9手 pic.twitter.com/JLUH4LvJnC
— Yu Yamaguchi / 山口 祐 (@ymg_aq) February 15, 2022
商品の販売開始とルールが公開されたのが、2022年2月14日11:00
先手必勝の手法についてTweetされたのが、2022年2月15日13:06
この間、わずか26時間…
早い、早すぎる!
今回は山口さんにより見つけられたこの必勝法について、ご紹介していきたいと思います。
山口 祐さんにより見つけられた9手で詰みの先手必勝法とは?
さっそく山口さんによりツイートされた「9手で詰みの先手必勝法」の内容について見ていきましょう。
原因は ①駒の動きが強すぎる ②初手から駒打ち(新)ができることです。将棋の場合、駒打ちでもバランスが取れているのは大駒(飛・角)が少ないためです。
原作では開始時に特定位置に駒を配置する描写があります。この初期配置から互いに一つずつ駒を移動&配置していけば、解決しそうです pic.twitter.com/Q29QiWonir
— Yu Yamaguchi / 山口 祐 (@ymg_aq) February 15, 2022
簡単に言うと、「最初に先手と後手で交互に盤上へ駒を配置する」「先手が”済”を宣言したら駒を配置するフェーズが完了する」というルールが穴となっていて、これを利用(悪用?)することで、先手に有利な盤面を作成できることが、「先手必勝」と言われる原因になっているようです。
また軍儀では、配置しなかった駒を手持ちとして保有し、初手から盤上に打つ(新)ことが出来るため、常に先手が有利に詰めが行えてしまいます。
古将棋(中将棋など)を含め色々なボードゲームを参考にすると、この駒数・ルールでは駒の動きを相当弱めないと調整が難しそうです。
商品のコンセプトは素晴らしいので、うまくゲームバランスが取れたルールになるよう応援したいと思いますhttps://t.co/9ABFtSWMZF
— Yu Yamaguchi / 山口 祐 (@ymg_aq) February 15, 2022
ツイートによると、この先手が必ず勝ってしまう最強の打ち筋が出来上がったしまった背景として、軍儀のルールについて以下のようなことが指摘されています。
- 駒の動きが強すぎる
- 初手から駒打ち(新)ができる
ただ、この先手必勝法に関してはリプライで「ルールの見落としがある」などの指摘があったようで、しばらくあとに再考する旨のツイートもされました。
こちらの手順ですが「新は盤上の自駒より手前に打たなければなりません」という記載を見落としていました。大変申し訳ありません
ただ、これは後手も手前に合駒ができないので、おそらく同様の方針で先手必勝ではあると思います。裸師で済→先手が中新→中で王手→大新で王手必ず後手師を追い込めます
— Yu Yamaguchi / 山口 祐 (@ymg_aq) February 15, 2022
うん、やはり「自駒より手前に打たなければならない」というルールがあっても先手必勝ですね。(むしろ後手が前方に合駒できないという縛りが厳しい)
☗1-7-1師 (済) ☖1-3-1師 (配置完了) / ☗6-8-1中新☖2-2-1師☗2-9-1大新…などと進め、長くても40手以内に詰みそうです(図は同じ動きの将棋駒) pic.twitter.com/9I6SJNbNlo
— Yu Yamaguchi / 山口 祐 (@ymg_aq) February 15, 2022
しかし、再考した結果もやはり「先手が圧倒的に有利で、あっさり勝ててしまう」という方針には変わりないことがツイートされました。
これについて軍儀の開発元からは「すべてのルールが公表されているわけではない」旨のアナウンスがされたことで、落ち着きを見せているように思えます。
ネットの反応
流石にこんな簡単な詰み筋公式が見逃すとは思えない
— 軍儀待機 (@0291qwertyuiop) February 15, 2022
このように、発売前までにルールを見せることで、ユーザに穴を見つけてもらう(デバックしてもらう)高度な戦略ではないか?といった意見も多数見られました。
先手が☗9-9-1帥という戦法が あっ最も強力で
あっあっ☖5-3-1帥から☗5-5-1大新あっ— データサイエンスわからないbot (a.k.a.ヒノカミKaggler) (@tetsugps) February 15, 2022
あっ、ポックルの例のシーン再現で、あっあっコメントが
メルエムコムギのあの感動シーンは一体なんの意味があったのか…
— 観る将うたたね (@shogi0702) February 15, 2022
実際にこんなに簡単に詰めてしまうようだと、漫画内でのあの熱い戦いが茶番に見えてしまうかも。
『ハンター×ハンター』の軍儀(ぐんぎ)の予約販売情報まとめ
ハンター×ハンターの作品内に登場した架空のボードゲームが、実際に商品化された!ということで話題になったあと、即時に話題となった「先手必勝の勝ち筋」について記事をまとめさせていただきました。
軍儀関連の記事については引き続きまとめていきますので、これからもチェックいただけると幸いです。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。