突然見知らぬ場所から、植物の種が届いたらどうしますか?

実は今、世界中で中国から突然種が送られてくる事案が多発しているんです。

 

誰が、何の目的で送っているのか、疑惑の種についてできる限りリサーチしてみました。

日米で頻発する「中国種」の正体は何?バイオテロやブラッシング詐欺の可能性についても紹介いたします。



日米で頻発する「中国種」の正体は?

ある日中国郵政より突然送られてくる小包。

送り状の品目欄には宝石などが記されていますが、中を開けてみると出てくるのは植物の種です。

頼んだ覚えのない種が突然送られてくる事象がアメリカ、日本、欧州と世界的に起こっています。

 

種の種類はまちまちで、人によって様々な種が送られており、誰が何の目的で送っているのかまだ判明していません。

アメリカ当局によると、中国郵政の送り状も偽造されたものだということ。

中国郵政のラベルを剥がすと、下にはベトナムの送り状が貼り付けてあり、発送元はベトナムである可能性が高いのです。

アメリカの農務省によると、送られている種の内14種類は特定できており、少なくとも種類の判明している植物に関しては有害な種類ではないことがわかっています。

キャベツやアサガオ、ミントやセージなどのハーブ、またハイビスカスやバラと言った種が送られているようです。

ただ種が他国特有の病気や害虫を抱えている可能性があり、うかつに植えることで生態系を崩してしまう可能性は十二分にあります。

日本でも農林水産省植物防疫所より絶対に栽培しないように警告が出ています。



植えては危険!「中国種」はバイオテロ!?

何の目的で種が送られているのか。

ネットでは多数の意見が寄せられていますが、最も恐ろしい陰謀論が中国によるバイオテロなのではないかというものです。

 

今回送られている種はすべて、検疫をされておらず、どんな病害を持っているかもわからないものです。

人体に影響のある植物が送られていることはなさそうですが、植物に対してはどうかまだわかりません。

 

病気や害虫を抱えた種を世界中に送りつければ、何人かは栽培してしまうかもしれません。

そこから田畑に伝染すれば、農業に大きなダメージを与えられる可能性があります。

 

特に今、アメリカと中国という大国の国交に緊張感が増していること、コロナ蔓延により中国への不信感を持つ人が増えていることにより、この陰謀論を信じる人が多くいるようです。

送り状が中国郵政を偽造しているところも疑われる要因でしょう。

 

しかし現在、種から病気や害虫が見つかっているという報告はありません。

また、謎の種を受け取って栽培する人の割合は決して多くないでしょうから、軍事的な作戦でこの方法をとるのは効率が悪いでしょう。

 

また中国郵政の送り状を偽造して郵送している点も気になります。

軍事作戦で不審物を送るのに、なぜわざわざ自国の郵便局から送ったように見せるのでしょう。

検疫無しで種を贈ることは明らかな犯罪行為なので、国をあげて行っていれば大スキャンダルになってしまいます。

 

成功率が高いとは言えない作戦の上、犯人バレバレの作戦など取ろうはずもありません。

もしバイオテロだとしても中国が首謀者ということはないと思われます。



アメリカ当局はブラッシング詐欺を疑う

では一体何が目的なのでしょうか。

アメリカ当局及び、日本の専門家の間ではブラッシング詐欺のためのものと言う説が濃厚なようです。

 

ブラッシング詐欺とはAmazonなどの大手通販サイトの評価を専門業者が不正に釣り上げるという詐欺行為。

手順は以下のとおりです。

ブラッシング詐欺
  1. 業者が捨てメールアドレスを使って大手通販サイトで複数のアカウントを作成
  2. 依頼主(出品者)の商品を業者とも依頼主とも関係のない住所を使って注文。
  3. 商品が2の住所に届く。←ここで種が関係のない住所に届く。
  4. 商品が受け取られたことにより、アカウントを持つ業者は商品の評価をできるようになる。星5などの高評価をつけて、商品の平均評価数を釣り上げる。

 

これを全世界的に行うことにより、大したことのない商品があたかも世界中で高評価を得ているかのように見せかけて販売することができるのです。

また、高評価の商品は通販サイトの検索エンジンで上位に表示されることが多いため、商品ページの閲覧回数が多くなり、販売数を伸ばすことも出来ます。

 

大手通販サイトの多くは注文した商品を受け取ってはじめてレビューを書き込めることが多いため、きちんと届く住所を記載する必要があります。

そのため今回世界中の住所に当てて正体不明の種が送られてきたのです。

 

この詐欺では依頼主(出品者)から発送したものが発送先に届いていればいいので、中身の商品は何でも構いません。

その中でも種というのは原価の極めて安い商品である上に、コンパクトで輸送量も安く済みます。

ノーリスクで商品の評価を釣り上げて、売上の向上を図る事ができるのです。



結局どこから送られてきているのか

謎の種の小包に貼り付けてある中国の送り状を剥がすと中にはベトナムの送り状が貼り付けてあります。

つまり小包はベトナムから発送されている可能性が高いのです。

しかし、だからといってベトナムに首謀者がいるというわけではありません。

 

今回のように中身は何でもよく、届きさえすれば発送先もどうでもいいというケースの場合、送料をとにかく安くするというのが重要になってきます。

その場合、日本国内から国内へ配送するよりも、ベトナムから日本へ配送するほうが送料が安く済むのです。

 

国内で普通郵便を送る場合、20gまで84円の送料がかかりますが、中国から送る場合には5人民元(約76円)、ベトナムからは1万5000ドン(約64円)と割安になっており、国際郵便のルール上この差額は日本郵政が持つことになっているのです。

 

円のレートが高い国を発送元にすることで送料の削減ができるのです。

そう考えると発送元に関わらず、どの国に犯人がいてもおかしくないということになります。

ただひとつ確かなのはベトナムの送り状の上から中国の送り状が貼り付けられていることから、ベトナムの空港か港湾に協力者がいる可能性が高いという点です。

 

ベトナムの郵便局に小包を投函した後、どこかのタイミング上から中国の送り状が貼り付けられなくては辻褄が合いません。

そう考えるとまずはベトナムの港湾や空港のスタッフを調査することが解決への道なのではないでしょうか。

 

いずれにしても我々ができることは

まとめ
  1. 注文した覚えのない種が送られてきても絶対に栽培しない
  2. 種は各自治体に問い合わせて然るべき機関へ提出する

以上の2点しかありません。

もし心当たりのある郵便物がありましたら、農林水産省植物防疫所までご連絡されることをおすすめします。