映画「ジャンク ヘッド」は、1971年生まれ大分県出身の堀貴秀監督が、着想から7年の歳月をかけて制作したSF長編スットプアニメーションです。

ストップアニメーションとは、人形などを少しずつコマドリして映像化したアニメーションです。人形を少しずつ動かして映像化するもので、似たモノには粘土でできたクレイアニメもこのなかに入ります。

分かり易い例は、NHKの子供番組にあった「羊のショーン」「ピングー」です。

味わい深い映像で心が癒されますね。

普通の映画は、分業制で監督・脚本・撮影・音楽など細かく細分化して専門家が寄り合って1本の映画を制作します。

もちろん、ストップアニメーション制作も通常は普通の映画と同じように分業化して制作されます。

驚くべきことに堀貴秀監督は、原案からキャラクターデザイン・編集・撮影・照明・音楽をすべて一人でこなし完成にこぎつけました。

世界が驚愕する一人の日本人の情熱と狂気に、世界が熱狂!!するSF長編ストップアニメーションが堂々の完成。

日本国内よりも海外で、先行上映されるや日本の特撮、アニメ、マンガに造詣が深いギレルモ・デル・トロから大絶賛!されました。

ギレルモ・デル・トロは、映画「シェイプ・オブ・ウォーター」で、アカデミー作品賞、アカデミー監督賞を受賞した名監督です。





映画「ジャンク ヘッド」上映館は?

劇場公開は、3月26日からはじまりますが全国一斉公開ではなく地区によって公開される日となります。

関東地方では、3月26日から5月中旬までに公開されます。東京では、TOHOシネマズ日比谷・六本木ヒルズ・立川立飛ほか6館で上映され、神奈川は3館で上映。

千葉・埼玉・茨木・群馬は、1館の上映で栃木は2館の上映です。



ジャンク ヘッドの意味は?

堀貴秀監督自らインタビューで「自分は今までジャンク(ガラクタ)のような人生を送ってきました。

しかし、ガラクタでも熱い情熱があって、あきらめなければ出来ることがあると思い「ジャンクヘッド」を作品名にしました」と語っています。

メイキングムービーで小さな撮影セットを用意する様子は、監督がまるでガリバーの大きさのように見えしまい驚きますね。

さあ、堀貴秀監督の情熱と狂気のカルトムービー「ジャンク ヘッド」を是非とも堪能してください。



映画「ジャンク ヘッド」完成までの軌跡

堀貴秀監督は、根っからの美術志向で1990年に大分県立芸術緑丘高等学校を卒業後、美術関係の会社で働き、2000年にアートワーク専門の仕事で独立しました。

 


2009年12月から30分のSF短編ストップアニメーション映画「JUNK HEAD 1」を制作開始します。

そして2013年10月に完成。2013年11月にはこの短編を渋谷アップリンクにて一日だけの自主上映をしています。

2014年1月には「JUNK HEAD1」をYouTubeで無料公開。(現在は、YouTubeでは見られないようです。)クラウドファンディングで続編の制作費募集(1000万円)をするもあえなく失敗。クラウドファンディングのHPが残っているのご覧ください。

堀貴秀監督が孤軍奮闘で、頑張っている様子が良く分かります。

その後、映画「JUNK HEAD 1」は、2014年2月クレルモンフェラン国際映画祭(フランス)アニメーション賞受賞

2014年3月ゆうばりファンタスティック映画祭(北海道)短編部門グランプリ受賞します。

 

2015年1月に株式会社やみけん設立を設立し長編映画「JUNK HEAD」の制作が開始されます。

2017年4月長編映画「JUNK HEAD」が完成。海外国際映画祭で入賞入選多数の実績を上げ、いよいよ日本へ凱旋上映2021年3月26日から劇場公開となりました。



映画「ジャンク ヘッド」あらすじ

未来の世界は、環境破壊が止まらずとうとう地上には住めないほど汚染されていました。

地上に住めなくなった人類は、地下を目指しその労働を人工生命体マリガンに行わせたのです。

奴隷のような労働を担っていたマリガンでしたが、いつしか自我が芽生え人類に対し反乱を起こし地下世界を人類から奪うのでした。

1600年後、人類は遺伝子操作により永遠の命を手に入れた代わりに、生殖能力が無くなってしまったのです。

新たな子孫が生まれなくなった人類に、突然新種のウイルスが発生し全人口の30%が亡くなってしまったのです。

絶滅の危機を迎えた人類は、地下世界を征服する独自に進化したマリガンの調査を開始します。

地下調査員の募集に応募した元ダンス講師パートンは、地下へと潜入し死を意識するようになり命を実感することになるのでした。

地下世界の迷宮で、パートンは、曲者ぞろいのマリガンたちと協力して人類再生の道をたどる奇想天外な冒険を始めます。

予告編はこちら。

©GAGA



映画「ジャンク ヘッド」登場キャラクター

未知の地下世界を調査するパートン(主人公)

一つのマリガン種子から三つにわけられた兄弟 三バカ兄弟

女形マリガン ニコ

ニコの従者 ホクロ(異形種)

博士 ドクター・ルーチー

助手佐藤(男型)

助手アダチ(女形)

警備員 ミイラ/パンスマン

マリガンを生み出す生命の樹 ヨーグル

腕力だけは強い知能の低い野生動物 グローム

【バルブ村民】

プライドが高い職長 ペリオット

職長のタイコ持ち 部下 ポルチーノ

主人公のバラバラになったボディーの頭から雑用ロボットを仕立てた技術者

女衆 マルギータ

マッチョな女形マリガン

バルブ村の子供達

8番浄化装置管理人

暗闇にいる異形マリガン

ラスボス トリムテ

弾丸を弾く謎の異形生物