広島ではお盆が近づくとスーパーマーケットなどにカラフルな灯籠が並びます。
この灯籠をお盆のお墓参り時にお墓に立てるのが風習なのですが、広島出身ではない私はこのカラフルさに初めは驚いたものです。
そこで、なぜ広島ではこんなにカラフルな灯籠をお墓に立てるのか気になりました。
今回は、広島のお盆はなぜカラフルな灯籠を立てるようになったのか由来を調査していきたいと思います。
広島の盆灯籠がカラフルなのはなぜ?由来を調査してみた!
広島のお盆の時期のお墓の写真がこちらです。
ね、カラフルでしょ。
盆灯籠
竹にカラフルな紙を貼り付けた盆時期お墓の周りに飾る物。白は初盆(短説ですいません広島の風物詩ですよね~最近では火事や片付けとかで自粛ムードでだいぶ減ってきましたね~子供の頃この盆灯籠のカラフルな風景がとっても好きでした!折り紙で自ら灯籠になりきるという奇行をしていたよw pic.twitter.com/KdjzpeV90O
— ティナコ (@tinaranpyo) July 24, 2018
広島の盆灯籠がカラフルな由来ですが、Wikipediaによると由来は明らかではないようです。
しかし、こんな言い伝えが残っています。
江戸時代の広島城下、娘を亡くした父親の話に由来するようです。
亡くなった娘のために石灯籠を立ててやりたいと思っても、そのお金がなく、それで竹をそいで紙を貼り、それを灯籠として供えたことにはじまり、今では安芸地方の夏の風物詩となっています— 安芸教区基幹運動推進委員会、仏事あれこれ小百科 : 門徒必携
江戸時代に遡るのですから、この灯籠を飾る歴史は古くて長いんですね!
民俗学研究家の神田三亀男さんは次のように思われているそうです。
昔、信仰の用具は、庶民は自給するのがふつうだった。 (中略) だから石や金製の釣り灯ろうや、据え灯ろうを買うことの出来ない貧しい庶民の考えついたものと思いたい。
— 神田三亀男、広島民俗の研究
この盆燈籠をお墓に供える習俗は特に安芸地方(広島県西部)でみられるそうですが、県外だと香川県中部でもみられるそうです。
この盆灯籠は、竹と色紙でできていて朝顔型をしているために「朝顔燈籠」とも言われます。
この朝顔灯籠をお墓に備える風習は、もともと浄土真宗本願寺派の安芸門徒の信徒が広めたとされていますが、戦後、広島市だけでなく広い地域に浸透していったようです。
ですから、広島ではよく見るお盆の風景ですが、県外の人には見慣れない風景なんですよね。
私も今ではすっかり見慣れました(*^^*)
広島の盆灯籠に種類があるの?
こちらの写真には、カラフルな盆灯篭と白い灯籠があります。
何か違いがあるのでしょうか?
広島の盆灯籠。
華やかです〜☺️ pic.twitter.com/TSojqck8yY— 杜野亜希@『H/P』2巻 4/13発売です (@morino_aki) August 4, 2019
実は、色の違いに意味がちゃんとあるんです。
よく見るカラフルな盆灯篭は、竹を逆六角錐のアサガオ型に組んだものの側面に、赤・青・黄などの色紙を貼って作られます。燈籠の色にはこの世の無常が込められているとされます。
しかし、初盆の時は色紙や装飾は用いずに白い紙だけの盆灯篭を供えるのです。
- カラフルな灯籠:赤・青・黄などの色紙を貼って作られ、燈籠の色にはこの世の無常が込められているとされる。
- 白い灯籠 :初盆の時に供える。
広島の盆灯籠の値段は?
さて、この盆灯篭ですが、だいたいいくらくらいで売られているのでしょうか?
この写真を見ても分かる通り、一般的なものは1本あたり千円弱くらいで販売されています。
お盆が近づいてきたなって感じがする。広島の盆灯籠。 pic.twitter.com/nDfPaTdcu0
— イリコ (@IRIKOTORENO) July 20, 2020
お盆の時期は、普通にスーパーでも売られていますが、コンビニでも売っているところがあるようですね。
お盆時期の広島へ訪れることができたら見たかったのが盆灯籠(ぼんどうろう)。「この世界の片隅に」や劇場版「夕凪の街、桜の国」でも描写されてたので。広島旅初日、原爆ドーム近くの墓地で実物見れた。スーパーやコンビニでも普通に販売。個人的には地元の精霊流しよりこっちが好きかもしれない。 pic.twitter.com/ru20DeiGmT
— イチノセヒデユキ (Hideyuki) (@hideyuki_jp) August 15, 2018
広島のお墓参り盆灯籠がカラフルなのはなぜ?いつから?理由や由来を調査してみた!
のまとめ
広島では見慣れたお盆の風景ですが、他県から来た人には驚かれます。
私もその一人でした。^^;
このカラフルな盆灯篭を供えるようになった由来は明らかになっていないようですが、
江戸時代に、ある父親が亡くなった娘のために供えた手作りの灯籠がはじまり、という言い伝えが残っています。
そして、このお話は浄土真宗本願寺派の安芸門徒の信徒が広めたとされています。
江戸時代から伝わっている長い歴史を持つ盆灯篭、大切にしていきたいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。