遂に、結末を迎えた日本が誇るアニメ「エヴァンゲリオン」。
いったい、「エヴァ」とはなんだったのか、庵野監督は何が言いたかったのか?
先日NHKで放送された、「さようなら全てのエヴァンゲリオン」と映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」で改めて社会現象を起こすまでになった作品「エヴァンゲリオン」を検証いたします。
アニメのキャラクターデザインもしている貞本 義行氏による別解釈のエンディングも必見の漫画「新世紀エヴァンゲリオン」コミック版はAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングで全巻購入ができます。
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新世紀エヴァンゲリオンから新劇場版へ
まず、一度も「エヴァ」を見た事が無い!っていう事は無いと思いますが、株式会社カラーが期間限定でYoutubeに「新世紀エヴァンゲリオン」の壱話と弐話が無料で視聴できます。
もはや伝説と化した記念すべき第壱話「使徒、襲来」
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第弐話「見知らぬ、天井」
TV版のブルーレイBOXはAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングで購入ができます。
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TVシリーズの放送開始から、口コミで話題になった「エヴァ」。
何より、今のようにネットやSNSが発達していない中で社会現象となるほどのムーブメントを起こします。
TVシリーズでは壮大な「エヴァンゲリオン」は完結する事ができず、その後映画版へと舞台を移します。
そして、ある意味で当時としてはとても新しい終わり方をしたのですが、ほとんどの視聴者はその終わり方に納得をする事ができませんでした。
というよりも、あまりに庵野監督の提示したものが難解で「哲学的」と言える内容だったため、物語の「終」というにはなかなか理解しずらいものがありました。
その後、改めて「エヴァンゲリオン」を1から作り直すことを宣言した庵野監督。
4部作で2007年から7年計画で終える予定だったのですが、蓋を開けてみれば最後の「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の公開には14年もの歳月が流れておりました。
そんな、「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の冒頭はすでに、前3作品「序」「破」「Q」を忘れてしまった人のためにダイジェストが流れます。
YouTubeでも公式でダイジェスト映像を限定公開していますよ。
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こちらの新劇場版シリーズ3作品はAmaozonプライムビデオなら無料で視聴できるので、「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」を観る前にチェックしておきましょう。
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映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」のネタバレと感想
待ちに待った4部作がついに完結しました。
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漫画版とは異なったエンディングはしかし、どこか通ずるものがあったのも面白かったです。
ただ、正直な感想を言ってしまえば庵野監督自身、もう「エヴァ」の熱は少し冷めてしまってるんだろうな~。という感じでした。
冒頭から「シン・仮面ライダー」の制作決定を報じている事からも庵野監督がアニメコンテンツから日本の「特撮」を新たに作り上げる作業に熱中しているのが、わかります。
今回の、シン・エヴァンゲリオン劇場版の公開の前に「シン・ゴジラ」が公開になり、延期にはなってしまいましたが2021年「シン・ウルトラマン」の公開を控えておりその後、「シン・仮面ライダー」の制作が待っていれば、その気持ちも何となくわかります。
「シン・ウルトラマン」に関してはこちらの記事で紹介しています。
新劇場版「Q」のあまりにも観客を置いてけぼりにしてしまった内容への反発が大きく、ネットに溢れるアンチコメントで庵野監督自身も「鬱状態」を経験されたのも影響が大きかった思います。
シン・エヴァンゲリオン劇場版はそんな観客をも「納得」させる事ができる内容ではあったと思います。
舞台は新劇場版「Q」の続きなのですが主人公「碇シンジ」によりニア・サードインパクト(ニアサー)後にシンジ、アスカ、そして綾波レイ(仮称)の3人がヴィレのミサト達に再び会う過程を前半で描いております。
最新の「追告B」の映像はこちらでかなりネタバレしています。
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後半はニアサーの影響でフォースインパクトが起こりやすくなっている状況で碇ゲンドウの筋書きを中心に中盤が描かれます。
「碇ゲンドウ」はゼーレを利用してもなお、自分の「エゴ」を貫き人類補完計画を実行しようとするんですね。
これまでの「エヴァンゲリオン」は「碇シンジ」の物語でもありながら、「碇ゲンドウ」の物語でもあるというのが表現されています。
この辺りは「スターウォーズ」などでも使われる「親と子」の物語という構図。
ここで改めて「碇ゲンドウ」は妻であり、シンジの母親、綾波レイの原型である「碇ユイ」と再び会う事が何よりも大事なのだと強調されます。
しかし、ここラストに向かいやっと、「碇シンジ」が「人間として成長」するんです。
少年から大人への階段を歩みます。
ここでこれまでの物語を「碇シンジ」の成長の物語に変換していくのは見事というしかありません。
最終的なエンディングは是非、映画で観てください。
また、今回の作品の聖地巡礼としては庵野監督の出身地である山口県の「宇部新川駅」に行きたくなるカットが入ってるのも見どころの一つです。
最後に、ラストシーンでは成長した「碇シンジ」君が登場するのですがその声を務めるのは俳優の神木隆之介さんなんです。
ちょっと注意をして聞いていないとわからないので気を付けてください。